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【活動報告(2022/09/03)】橋楽亭にて、『積恋雪関扉”噺”』を再演

9/3(土)橋楽亭(東京・日本橋)にて、『積恋雪関扉”噺”』〜落語と常磐津でつむぐ、大津・逢坂の関にまつわる恋の物語〜を再演しました。


<公演のダイジェスト映像>

『積恋雪関扉“噺”』とは、大津・逢坂の関が舞台の名作歌舞伎「積恋雪関扉」(通称・関の扉)をモチーフに、落語作家・ナツノカモが書き下ろした3つの落語と、常磐津菊与志郎が編曲した常磐津のコラボ作品です。


昨年末に大津・逢坂の関のほど近い奏美ホールにて初演され、好評につき東京・日本橋で再演することとなりました。


<昨年末の初演の様子>


今回、再演にあたって、新たに監修として常磐津和英太夫(ときわづ・わえいだゆう)さんが、浄瑠璃(語りや歌を担当)として、常磐津千寿太夫(ときわづ・ちずたゆう)さんが加わったことで、初演よりも充実した内容となりました。


<番組表>

昨年の春より、大津の各所で公演を重ねたメンバーによる、東京で初めての公演でした。


昼・夜二回公演にも関わらず、公演数週間前には完売御礼となり、注目度の高さに我々も驚きました。


当日は、古くからの歌舞伎ファンの方から、最近落語を観に行くようになった方まで、様々なお客様にご来場いただき、とても良い雰囲気の中公演を終えることができました。


<公演の様子>

ご来場いただいた皆様、ご関心を持ってくださった皆様、ありがとうございました。


次回12月の公演も、現在準備を進めております。情報公開まで、もう少々お待ちください。

 

積恋雪関扉(つもるこい・ゆきのせきのと)とは? 通称「関の扉」(せきのと)として、現在でも上演される歌舞伎舞踊の名作にして、常磐津の代表曲として知られる演目。降り積もる雪の中、大津・逢坂の関に満開に咲く桜の木。そんな不思議な桜の下で、繰り広げられる踊りの数々。そして、次第に明るみになっていくそれぞれの過去と秘密。


初演は、今から約250年前、1784年・冬の江戸。関ヶ原の戦いから150年以上が経ち、庶民の生活が豊かとなり歌舞伎が娯楽の一つとして確立した時代。


記録によると、初代中村仲蔵(なかむら・なかぞう)をはじめ、当時の各界の一流たちが集まって創作されたもので、「天明振(てんめいぶり)」「仲蔵振(なかぞうぶり)」という特色のある「型」が魅力の一つ。今も、当時の「型」を継承し上演されている。


下の絵は、物語の最後、関兵衛と墨染が正体を現し、それぞれ、大伴黒主、小町桜の精となって戦う場面を描いたもの。

楊州周延筆「積恋雪関扉」

(本活動は、「文化庁・令和3年度補正予算事業・コロナ禍からの文化芸術活動の再興支援事業」の一環で実施いたしました。)

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